トリシティ125

バイクに乗っていて不安なことは、何よりも転倒による事故というリスクです。
自動車ならば普通に乗っている分にはバランスに関して何も考えることはありませんが、バイクとなるとバランスを考えなければ転倒につながりかねません。
特に雨が降った後などの路面状態が悪い場所を走る際には充分に速度を落とさずにいつも通り車体を傾けて曲がろうとすると、タイヤのグリップが車体を支え切れなくなって転倒してしまいます。

このリスクはバイクに乗る楽しさと表裏一体であり、常にライダーの周りに付きまとうこととなります。
そして、ぬかるみなどの路面状態が悪い場所でも安定して走れるようにと考案されたのが前2輪、後ろ1輪の3輪で走るバイクです。

3輪バイクという新たなステージ

実は依然よりこのような3輪バイクはヨーロッパで使われ始めています。
ヨーロッパの町並みは古くから受け継がれており、路面に関しては日本のように全てがアスファルトで整備されているわけではありません。
景観を保つために、古来より使われている石畳がそのまま使用されています。

そのため、路面は凸凹しており、またそれに加え雨が降ると路面が滑りやすくなってしまいます。なんともライダー泣かせの路面をしているわけですが、そういった場所でも転倒することなく安定して乗れるということで、3輪バイクはヨーロッパで人気を博しているのです。

老舗メーカーによる新感覚の乗り物

日本のバイクメーカーの筆頭とも言えるヤマハが作ったトリシティ125はヨーロッパでも人気の3輪バイクに注目した製品です。
真正面から見ると独特なフォルムに感じますが、少し斜めから見ると外観はスクーターそのものです。

トリシティの前輪にはそれぞれ独立したサスペンションが取り付けられており、抜群の安定感を誇ります。
車体を倒したまま段差を超えると、通常のスクーターでは少しハンドルが取られてしまうため恐怖を感じることになりますが、トリシティの2つの車輪はがっちりと路面を捉えるため、そういった不安もありません。

また安定感と共に、ヤマハらしいバイクの遊びが取り入れられているのもトリシティの特徴。
車体を倒しながら曲がるスポーティな運転もこの車両では実現可能で、小回りに関してもスムーズに旋回が可能と、実用性と機能性、そして乗り心地が見事にマッチングしたバイクであると言えるでしょう。

一般的な2輪スクーターは、現在では技術も進歩したことにより安定感は増してきてはいますが、それでも限界があります。
トリシティはその限界を超越した新しいタイプのバイクです。
実用的でありながら、バイクならではの走りの楽しみが存分に詰まっているため、ライダーは新感覚を覚えることに間違いありません。