C650GT

BMWが初めて投入したビッグスクーター

C650GT は独BMW社が2012年から市場投入したビッグスクーターです。
SUUKIのスカイウェイブ650(海外名バーグマン650)をターゲットとして開発されたスクーターであると言われています。
このスクーターには、エンジン、CVTミッション、ダンパーなどを共用する「C600SPORT(647ccです)」という兄弟車種があり、こちらは、YAMAHA「TMAX」をターゲットにしていると言われています。

カウルの左右とリヤ中央に輝くBMWの白とブルーのエンブレムと、国産メーカーとは「一線を画すぞ」という面構えがなんとも小憎らしいところです。
エンジンは、前傾70度シリンダーDOHC4バルブ並列2気筒647ccで、最高出力は44kW(60ps)、最大トルクは63Nmです。

グリップヒーターと前・後シート独立のシートヒーターが標準で装備されており、寒い季節に重宝しそうです。
厳寒時など、手先のチョットした操作誤りでも大きなトラブルを招きかねないですので、この装備は一度使うと必須の装備となりそうな予感です。
また、フロントスクリーンは電動(C600SPORTは手動)で調整できるので、雨を避けたいときにはロングスクリーンに、涼しい風を感じたいツーリング時にはショートスクリーンにと調整できるのが嬉しいですね。

2016.3にニューモデルに変更

2016.3にモデルチェンジされましたが、特筆すべきは、ASC(トラクションコントロール)が標準で装備され、従来のABS(アンチ・ロックブレーキ・システム)に加え、より一層の安全走行を実現したことです。
ASCは、危険な路面状況を感知するとエンジン出力を制御し、「止まる(ABS)に加え、速度調整(ASC)」の両面で安全性が確保されました。

前モデルより、約1万円の本体価格のアップに抑えられていることは、驚きです。
カラーは、ライト・ホワイト、ブラック・ストーム・メタリック、フローズン・ブロンズ・メタリックの3色が用意されていますが、ブロンズは国産メーカーのスクーターには無いカラーで、ホワイトとブルーのBMWエンブレムとともに、市街地で存在感を、強くアピールするかもしれません。

BMW・C650GTの評判

走行性能に関してはほぼすべての人が満足しており、特に60PSのエンジンの加速は素晴らしく、その加速感はスクーターのイメージとは程遠いものがあります。
エンジンの振動は比較的大きいので、そこはサウンドの好みといったところでしょうか。

また、純正のヘルメット(シューベルト製)は高価ですが静粛性能に優れ、オープンフェイスでも、他社のフェイスガードのヘルメットより静かで、ドイツの法律基準の高さの下で設計された傑作品だと評判です。

パーツが高価なので、取得費用だけでなく維持費用も十分に検討したうえで、購入を決定しないと後々苦労することになりそうです。
惜しいことに、動き出し時、エンジンとクラッチ系の連携にわずかなラグがあり、スロットルをひねって、動き出すまでにコンマ数秒のタイムラグを感じるという声もあります。